限定解除


週末にバイクに乗る生活はかわりませんでしたが、20 代後半になると行くコースも決まってしまい、

マンネリ化してきました。加えてバイクも年数がたったことから調子よく乗ることができなくなって

いました。そんなことからそろそろ違うバイクを探そうかという気になってきました。

当時は限定解除免許は試験場での受験でしかとれず、中型免許の保有者に比べると圧倒的に少数

でした。そんなことから中古車市場でも 400ccを越える大型車の方が中型車より安いという逆転現象が

おきていました。どうせなら限定解除をした方が安くバイクを探せそうなことと、今のうちにとっておけば歳が

いってからハーレーやBMWを乗りたくなった時に楽だろうと考えました。29 歳の夏のことです。

この歳の夏休みはツーリングに行くこともせず、ひたすら練習場に通って練習しました。練習場は八王子の

モトテクニカです。こちらは元白バイ隊員の方がやっている練習場で非常にためになる学校でした。

こちらが大型初心者ということもあるのですが、インストラクターの方との技術差は歴然で、自分もあんな風

に乗れたらなあと強く感じました。特に校長の川原さんの技術は凄まじく、750 を手足のように自分の意の

ままに操る姿は強烈でした。あの姿を見て、白バイ隊員というのはホントに凄いんだなあと意を強くしました。

また、川原さんは好んで 4 本マフラーの CB750K にのっており、その姿はまるでワイルドセブンの

飛葉ちゃんのようでした。今は免許制度が変わってしまったのでモトテクニカがどうなっているか知らないの

ですが、今でも営業しているならお薦めしたい学校です。

16 時間位教習を受けないと試験場に行っても受からないと練習場で言われていたのに、試しに受験した

ところ、あえなく不合格。9 月末の 2 回目の受験で合格することができました。合格率は司法試験より難しい

2% 程度だったので、受かった時の喜びはひとしおでした。

免許制度が変わってしまったのであまり参考にならないかもしれませんが、限定解除をとるのであれば

練習所に通うことが最短です。なぜなら試験場には試験場の技術基準、安全確認基準があり、これを

クリアーしないことにはいくら技術的にうまくてもうからないからです。合格率が低いのはこの点を理解して

いない受験生が多かったためと思われます。府中試験場は合格の平均受験回数が 6 回、中には何十回も

受験している猛者がいると言われており、実際私の時も 32 名の受験生に対して、合格者は 2 名だけでした。

私が 2 回目の時にうまくできない箇所があったのに受かることができたのは、各基準をマスターしていた

ことにつきると思います。何はともあれこれでどんなバイクでも乗れることになりました。