二輪の世界グランプリ(以下 GP)をご存知でしょうか。世界GPは世界各地を転戦して行われる年間 16 戦の
レースです。二輪の F1 と言えば分りやすいでしょうか。125cc、250cc、500cc と排気量により 3 クラスに
分かれています。
(1)世界 GP を見るようになった経緯
GP レースを実際に見るようになったのはここ 10 年以内です。それまでは雑誌でしか窺い知ることは
できませんでした。80 年代のケニー・ロバーツ、フレディー・スペンサーの戦いも同様です。当時は
テレビ中継も CATV もありません。ところが 10 年ほど前からテレビ東京で日曜の午前 0 時半から世界 GP を
放映するようになりました。ちょうど日本人ライダーが大挙して出場するようになった頃です。鈴鹿での
第一戦で突然優勝した 125cc の上田昇、参戦一年目でチャンピオンになった 250cc の原田哲也の
活躍をわくわくしながら見たものです。それから毎年テレビ東京で見ていたのですが 3 年くらい前から
テレビ東京が放映を止めてしまいました。それと入れ替わりで NHK が衛星第一で放映するようになり
ました。今は衛星第一で見ています。
(2)世界 GP に惹かれる点
世界 GP の面白いのは各レースでの接戦です。125cc では常に先頭グループが数台で構成され、
毎回のように先頭がかわります。レースが終わるまで予断を許しません。500cc ですら、何台かでの
混戦が続くことがよくあります。競っている 2 台のマシーンがどこでしかけるか、ブレーキング競争など、
レースが持つ本来の楽しみを堪能させてくれます。F1 はあまりにもマシンの優位性が高いため、
ぶっちぎりのレースが多く競り合いという点では面白みに欠けるように思います。バイクの場合はマシンの
差がそれほどないことに加え、ライダーの技量が勝敗を左右するため毎回レースが楽しめます。人間の
介在度の高いバイクならではです。
(3)日本人ライダー
二輪の場合、日本人ライダーが活躍していることも楽しさの一つです。四輪では日本人があまり活躍して
いませんが、二輪での活躍はめざましいものがあります。90 年代以降 125cc、250cc の世界
チャンピオンに日本人がなっています(知ってました?)。500cc では世界チャンピオンこそありませんが、
日本人でも岡田忠之、阿部典史がレースに優勝しています。特筆すべきは彼らの姿勢です。最近海外で
活躍するスポーツ選手が増えていますが、海外に渡って何年にもなるのに日本語しか話せない選手が
います。ところが二輪のライダーは積極的に英語で受け答えしています。中にはイタリア語も話す選手が
いて驚かされます。他のスポーツに比べると二輪選手の活躍はメディアにも取り上げられませんが、
姿勢も含めてもっととりあげられたらなあと思います。
(4)実際に見る GP
昔は鈴鹿まで行かないと GP を見ることができませんでした。ツインリングもてぎができて以来、関東でも
身近になりました。GP の観戦経験は 2 回です。1 回目のツインリンクもてぎは 99 年 4 月でした。予選、
決勝ともに雨。おまけにクルマのハザードが壊れて止まらなくなるというアクシデントにみまわれたため、
そちらの印象ばかり残ってしまいました。
2 回目は 2001 年 10 月、つい先日のことです。今回は天候も良く楽しくレース観戦をすることができました。
ツインリンクもてぎのバックストレートで観戦しましたが、前回よりコースに近い場所で見ることができたため、
250 と 500 の違いが良く分りました。ブレーキングポイントの違いやトップスピードの差です。テレビでは
なかなか差がわかりにくいのですが、500 の写真を撮ろうとしたところ、あまりにも早くカメラが追い付か
ないので速さを実感しました。また、昨日のレースでは催しの一環として決勝の前に私の好きな RC174
(昔のレーシングマシン)が走ったのに加えてフレディー・スペンサーがNSRで走るのを見ることができた
のが収穫です。
(5)リンク
世界 GP の結果はこちらで見ることができます。