ベイシーはジャズの先生


ゴールデンウィーク、夏休み期間中などは全国からオーディオ・ファン、ジャズ・ファンがベイシーにやってきます。

この手の人は噂のベイシーの音がどんなものか試してやろうという方達なので、若い女性を品定めする中年

男性のような目つきで入ってくるような気がします。首をひねったりしているのはこの方達です。何かがきっと

違っているのでしょう。

中にはたまたま一関に来てベイシーを覗いてみたというような私達みたいな客もいます。通ううちに分って

きたのですが、どうもその期間は比較的分りやすいレコードをマスターはかけるようです。いわゆる名盤と

言えばいいのでしょうか。ソニー・ロリンズのサクソフォーン・コロッサス、バド・パウエルのイン・パリス、

カウント・ベイシーなどです

(カミさんはこの意見に反対です。曰く「あのマスターがそんな気を遣うとは思えない」)。私は気になった曲は

壁のLPジャケットで演奏者とLP名を確認するようにしました。それを元にそのLPを探したり、その演奏者の

ほかのLPを聞いたりすることによって徐々に自分の好きな傾向が分ってきました。もしマスターが啓蒙の意味で

そのような選曲をしているとしたら、まさにその目的は果たされていると思います。私も啓蒙された一人です。

しかもジャズのみならず、カウント・ベイシー・オーケストラも好きになりました。ちょっと出来すぎです。